大自然の営為が造りだした大理石と向きあい、独自の境地を切り拓く画家・彫刻家の武藤順九。ローマ近郊のアトリエ、そして近年は京都にも拠点をおいて、世界平和と人類の共生を希求し、大理石彫刻「風の環」シリーズの創作と発表を通じ「いのちの尊さ」を訴え続けています。
その営みは、バチカン、インド・ブッダガヤ、アメリカ・デビルズタワーなど世界有数の聖地に作品が永久設置されるという成果に結実し、日本でも各地で多くの感動を誘い、共感の環をひろげて、人間愛に根ざした世界平和への意義をアピールしてきました。近い将来、ニューヨーク9.11グラウンド・ゼロに慰霊モニュメントとして設置予定の大理石作品は、すでに2011年9月、ニューヨーク市のジャパン・ソサエティーでプレ展示を果たし、大きな反響を呼びました。
この春、無限に輪廻する「風の環(メビウス)」作品をはじめとする20点以上もの作品が、国立京都国際会館・庭園に展示されることは誠に意義深いものです。
また、「3.11モニュメント準備委員会(事務局:仙台市内)」から依頼を受け、3.11東日本大震災の慰霊モニュメントとして被災地のしかるべき場所への設置計画にむけた取組もすでに始まっています。その3.11慰霊モニュメントの1/4ファーストイメージモデルが、今回特別展示されます。
「光・水・風」の恵みゆたかな景観に身をおき、回遊し、「風の環」にふれていただきたい-これが武藤順九の願いであり、京都から世界へ発信する、愛と平和へのメッセージでもあり
ます。
2012年4月22日(日)に国立京都国際会館・大会議場で開催される「第1回 光・水・風フォーラム」にもぜひご参加いただき、「風の環」作品の神秘性にもふれていただきたいと願っています。 |